ジッパーを取り入れた老舗ブランド、Lee

ジーンズブランドの中で2番目に古い歴史を持つブランドLee。かつてジェームズ・ディーンが映画の中で着用したことから話題となったそのブランドは、中高年の方ならご存知の方も多いはずです。ジーンズに初めてジッパーを取り入れたそのブランドはジーンズの歴史にも大きく関わっています。

Leeの歴史

Leeの歴史は1889年にアメリカのカンザス州で食品と生活雑貨の卸商を始めたところから始まりました。正式名称はH.D.Lee Company。土地柄、丈夫な衣料を求める労働者向けにデニムのワークパンツやオーバーオールなどといったワークウェアを販売していましたが、交通網が発達していない時代でしたので、たびたび入荷が遅れることがありました。

しかし、ついに仕入れが販売に追いつかなくなったことから「ワークウェアの自社製造」を行うことを決断。1911年には生産体制が整いビブ・オーバーオールやジャケットなどを販売した結果、高く評価されました。そして1920年代に発表したカウボーイ・パンツ「Lee COWBOY」は馬上での機能性の高さから絶大な人気を集め、これが後の「Lee101」の元となりました。

この出来事を皮切りに1926年には「ジッパーフライジーンズ」を、1930年代にはウェスタンスタイルのジーンズを発表してその人気を高め、1950年代には映画の影響などによって現在の地位を築くことになりました。

ジッパーフライジーンズの誕生

「フライ」というのはパンツのフロントにあるボタンやジッパーを隠す部分のことで、フロントがボタンのものを「ボタンフライ」、ジッパーのものを「ジッパーフライ」と呼びます。このジッパーを使ったジーンズを初めて世に送り出したのがLeeです。

それまでのジーンズは洗うと縮んでしまうためボタンフライが主流でしたが、Leeはジーンズに防縮加工をすることでジッパーフライを可能にしました。この技術によって着脱の煩わしさを解消したジッパーフライは幅広い層に受け入れられ、今では多くのジーンズにこの防縮加工が使われています。

ジーンズのイメージの変化

1940年代には西部での人気が不動のものとなっていたLeeは、東部にもその魅力を伝えようと1946年に業界で初めて広告を展開しました。雑誌「LIFE」に掲載されたこの広告と、1950年代に公開された映画「理由なき反抗」でジェームズ・ディーンが着用したことでファッションアイテムとして話題を呼び、ジーンズのイメージはワークウェアからカジュアルウェアへと変化したのです。

ジーンズのイメージを大きく変えたLee。アメリカ西部で生まれ、さまざまなシルエットを展開して来たそのブランドはジーンズファッションの歴史の始まりと呼べる存在ではないでしょうか。

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